2016年4月に”電力自由化”が施行されて以降、新しい「新電力」と呼ばれる電力を供給する様々な企業が参入しています。
そんな状況の中、大手の電力会社では電力自由化が施行されて以降、消費者のニーズに合わせたお得で便利な料金プランを次々に発表しているのです。
そこでここからは、全国の10の大手電力会社の新しい料金プランをドドンとご紹介したいと思います。
細かい単価までのご紹介は難しいので、電力会社によってどんな新しい料金プランが登場しているのか、特徴をご紹介いたします。
1.大手電力会社の新料金プランご紹介
2016年4月の電気自由化の施行前は、電気の契約と言えば地域ごとに電力会社が限定されていましたよね。
大手の電力会社は現在、北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10の事業者があります。
ここでは、新電力に人気ランキングの前に、まずは全国10の電力会社の新しい料金プランをご紹介したいと思います。
細かい単価などのそれぞれ細かく設定されており、全てのご紹介が難しいので、別途に各Webページでご確認お願いいたします。
北海道電力
北海道電力は、北海道地方を中心とした地域をメインにした電力会社です。
料金プラン
・従量電灯B:一般家庭向け
・従量電灯C:店舗や事務所向け
・エネトクLプラン:使用量が比較的多い家庭向け
・Web・eプラス:Web料金お知らせサービスに登録した方が申し込めます
・eタイム3プラス:スマート電化、オール電化住宅向け
・時間帯別電灯(ドリーム8):夜間の電気代が安い
・ピーク抑制型時間帯別電灯(ドリーム8エコ):夜間の電気代が安い。冬期間の夕方に高額なピーク時間帯設定があり、その時間帯を避けて電気を使うことができる家庭向け
電力自由化以前は、従量電灯のみでしたが、新たに5つの料金プランを提供しており、ライフスタイルに合わせたプラン選びができます。
東北電力
東北電力は、東北地方6県(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)と、新潟県を営業区域とする電力会社です。
料金プラン
・従量電灯B・C:スタンダードな電気料金メニュー
・よりそう+シーズン&タイム:夜間(午後10時から翌午前8時)が割安な料金になるプラン
・よりそう+ナイト12:夜間(午後9時から翌午前9時)が割安な料金になるプラン
・よりそう+ナイト&ホリデー:夜間(午後10時から翌午前8時)と休日に割安な料金になるプラン
・よりそう+ナイト8:夜間(午後11時から翌午前7時)の8時間が割安な料金になるプラン
・よりそう+ナイト10:夜間(午後10時から翌午前8時)の10時間と休日が割安な料金になるプラン
・よりそう+ナイトS:昼間時間に電気のご使用量が比較的少ない利用者の方向けのプラン
・よりそう+サマーセーブ:夜間(午後11時から翌午前7時)の8時間が割安な料金になるプラン
・よりそう、でんき(関東エリア):契約容量が6kVA以下(東京電力の従量電灯B契約に相当)の需要家が対象
従来の従量電灯に加えて、新たに8つの料金プランを提供しており、こちらは割引される時間ごとに設定されているので、よりライフスタイルに合わせたプラン選びが可能です。
東京電力ホールディングス
東京電力ホールディングスは、首都圏1都7県および静岡県の富士川以東を供給区域・事業地域としています。
東京電力が、電気事業法の一部改正によって、2016年4月から、家庭用電力の小売り全面自由化に対応するため、持株会社体制へ移行して社名変更しました。
料金プラン
・従量電灯B・C:従来の電気料金メニュー
・スタンダード:時間帯を気にせず電気を使う方向け
・プレミアム:使用料が多い方向け
・スマートライフ:オール電化にお住いの方向け
・夜トク:日中は不在がちで、夜間の使用量が多い方向け
・アクアエナジー100:再生可能エネルギーの電気を使いたい方
こちらも、新たに5つの料金プランを提供しており、太陽光、風力、地熱といった再生可能エネルギーで発電した電気を選択できます。
北陸電力
北陸電力は、主に北陸4県「岐阜県(飛騨市神岡町)、富山県、石川県、福井県(一部を除く)」を営業地域とする電力会社です。
料金プラン
・従量電灯B・C:スタンダードな電気料金メニュー
・くつろぎナイト12:夜8時から翌朝8時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・節電とくとく電灯:北陸電力から予め事前にメールで告知した日時に節電すると、その実績に応じて電気料金が割り引かれます。
「ほくリンク」の会員に加入しているのが条件。
・節電とくとくプラン:北陸電力から予め事前にメールで告知した日時に節電すると、その実績に応じて電気料金が割り引かれます。
「ほくリンク」の会員、及び「くつろぎナイト12」に加入しているのが条件。
新たに3つの料金プランを提供しており、メールで告知した時間を節電するといった斬新なアイディアが面白いですよね。
中部電力
中部電力は、中部地方「愛知県、三重県(一部を除く)、岐阜県(一部を除く)、静岡県(一部を除く)、長野県」を主な営業地域とする電力会社です。
料金プラン
・従量電灯B・C:スタンダードな電気料金メニュー
・スマートライフプラン:22時から翌朝8時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・スマートライフプラン(夜とく):21時から翌朝7時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・スマートライフプラン(朝とく):23時から翌朝9時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・ポイントプラン:従量電灯Bのうち契約アンペアが10A~30Aの利用者向け
・おとくプラン:従量電灯B/Cのうち契約アンペアが40A~60Aまたは6kVAの利用者向け
・とくとくプラン:従量電灯Cのうち契約アンペアが7kVA以上の利用者向け
・カテエネプラン(関東エリア):東京電力の従量電灯Bの契約で契約電流が50A・60Aの方、または従量電灯Cの契約の方が対象
新たに7つの料金プランを提供しており、ピークシフトに加えて契約アンペアで選べるのが大きな特徴ですね。
関西電力
関西電力は、近畿地方2府4県「京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県(赤穂市福浦を除く)、奈良県、和歌山県および福井県(三方郡美浜町以西)、三重県(熊野市以南)、さらには岐阜県不破郡関ケ原町の一部」を営業区域とする電力会社です。
■料金プラン
・従量電灯A:一般家庭向け
・従量電灯B:店舗や事務所向け
・はぴeタイム:夜23時から翌朝7時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・eスマート10:夜22時から翌朝8時までおトクな夜間料金が適用されるピークシフトプラン
・eおとくプラン:電気の使用量が比較的多い家庭向けの電気料金プラン
・はぴeプラス(関東エリア):契約電力(基本料金)は、その1月の最大使用電力と前11月の最大使用電力のうち、いずれか大きい値を採用する、いわゆるスマート契約になります
新たに4つの料金プランを提供しており、「e」の意味は不明ですが、夜間のピークシフトが2種類あるのが特徴ですね。
中国電力
中国電力は、中国地方5県(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)、および島しょ部を中心とした周辺地域を営業区域とする電力会社です。
料金プラン
・従量電灯A:一般家庭向け
・従量電灯B:店舗や事務所向け
・ぐっとずっと。プラン スマートコース:「従量電灯A」よりも、最低料金が安く、1年間で約1,300円おトクになる
・ぐっとずっと。プラン シンプルコース:基本料金がなく、電力量料金の単価を一本化したコース
・ぐっとずっと。プラン ナイトホリデーコース:電気料金がおトクな夜間時間帯を拡大し、休日にも割安な料金を適用する新コース
・ぐっとずっと。プラン 電化Styleコース:オール電化住宅にお住まいの方におすすめの新コース
・ぐっとずっと。プラン シンプルコース:3,240.00円が最低料金として設定され、東京電力エリア向けの電気料金プラン
新たに5つの料金プランが提供されており、「ぐっとずっと。プラン」のシンプルコース以外は、中国電力の会員制WEBサイト「ぐっと ずっと。クラブ」の会員になる必要があります。
四国支店
四国電力は、四国地方4県(香川県、徳島県、高知県、愛媛県)のほぼ全域を営業区域とする電力会社です。
料金プラン
・従量電灯A:一般家庭向け
・従量電灯B:店舗や事務所向け
・ホリデーeプラン:休日のご使用量の多い方におすすめ
・スマートeプラン[タイプL+]:主にオール電化住宅にお住まいの方におすすめ
・スマートeプラン[タイプH+]:オール電化住宅にお住まいで、かつ、在宅時間の長い方におすすめ
・ブループラン(関東エリア):東京電力の従量電灯B・Cの契約でひと月あたりの電気のご使用量が300kWhを超える方向け
・オレンジプラン(関東エリア):東京電力の従量電灯B・Cの契約でひと月あたりの電気のご使用量が500kWhを超える方向け
・ブループラン(関西エリア):関西電力の従量電灯A・Bの契約でひと月あたりの電気のご使用量が200kWhを超える方向け
・オリーブプラン(関西エリア):関西電力の従量電灯A・Bの契約でひと月あたりの電気のご使用量が300kWhを超える方向け
・オレンジプラン(関西エリア):関西電力の従量電灯A・Bの契約でひと月あたりの電気のご使用量が500kWhを超える方向け
新たに8つの料金プランを提供しており、特に関東や関西エリア向けの料金プランが充実しているのが特徴ですね。
◇九州電力
九州電力は、九州地方7県(福岡県、長崎県、大分県、佐賀県、宮崎県、熊本県、鹿児島県)および広島県の一部を事業地域とする電力会社です。
■料金プラン
・従量電灯B・C:スタンダードな電気料金メニュー
・スマートファミリープラン:従量電灯Bプランと同様に基本料金は契約するアンペア数(10Aから60A)によって変わる
オプションとして、「2年契約割引」(年間540円)にご加入できる
・スマートビジネスプラン:従量電灯Cプランと同様に基本料金は契約するkVAごとによって変わる
使用量が550kWh以上(目安)の利用者の方にメリットがでる可能性がある
・電化でナイト・セレクト21:オール電化等の利用者におすすめのプランで、夜間の電力量料金が昼間に比べて割安
お得な夜間時間帯は21時~翌7時:就寝時間が遅い等、夜型の生活の利用者の方におすすめ
・電化でナイト・セレクト22:オール電化等の利用者におすすめのプランで、夜間の電力量料金が昼間に比べて割安
22時~翌8時:従来から設定されている標準的な夜間時間帯の利用者の方におすすめ
・電化でナイト・セレクト23:オール電化等の利用者におすすめのプランで、夜間の電力量料金が昼間に比べて割安
23時~翌9時:従来から設定されている標準的な夜間時間帯の利用者の方におすすめ
新たに5つの料金プランが提供されており、他の電力会社と比べると少し分かり難いので、契約時にしっかり内容の確認が必要です。
◇沖縄電力
沖縄電力は、沖縄県の全域を事業地域とする電力会社です。
■料金プラン
・従量電灯:スタンダードな電気料金メニュー
・Eeらいふ:料金単価が安い夜間に電気を使用するとお得
・時間帯別電灯:従量電灯の適用範囲内で、電気の使用を昼間から夜間へ移行可能なお客様向け
電力自由化後も、離島が多いことから新電力の参入が難しく現在では0なので、沖縄県では電力会社は沖縄電力のみとなっています。
なので、新たな料金プランはありません。
2.まとめ
今回は、全国の10ヶ所の大手電力会社の料金プランをご紹介いたしました。
沖縄電力は例外として、他の9の電力会社においては、独自に新たな料金プランを数多く提供しています。
全体的な特徴としては、ピークシフトプランを採用している電力会社が多く、使う時間帯によって選べるので、生活スタイルに合わせてプランの選択が可能になっています。
新電力という新たな勢力の拡大で、大手電力会社といっても従量電灯だけでは勝負にならないので、これからも新たなお得がプラスされた料金プランが続々発表されるのではないでしょうか。